落柿舎・1回目の訪問(2017年2月)
京都嵐山にある芭蕉さんゆかりの地、落柿舎(らくししゃ)の訪問記録です。
↑入口。
ここは弟子の一人・向井去来さんのお家でして。
芭蕉さんも3度ここを訪れたことがあるのです。
かの有名な「嵯峨日記」を記したという庵ですね。
なお記事タイトルに「1回目」とありますが、
9月現在、私今年に入ってから既に3回落柿舎へ行ってます。
去年まで落柿舎という名前すら知らなかったのですが……
うん……
なんかもう嵐山に来たらついでに寄っとこ!ぐらいのノリになってきてます。
嵐山はめちゃめちゃ観光地化されてて(ひと昔前はここまでじゃなかったんだけど)、駅付近はかなり混雑しているんですが、
落柿舎は駅から少し離れていて閑静なんですよね。
とても落ち着く。
こじんまりとした庵です。
そう言えばめっちゃ天気良かったなこの日。
で、
細道的においしい話と言えば、
どうも、1691年の春頃(細道の旅から約2年後)、
近畿からなかなか江戸に帰ってこない芭蕉さんを
曽良君が迎えに来たとかなんとか。
そんな感じらしいんですよね~~~
勉強不足で詳細はよく分からないのですが、素晴らしすぎる。
ぜひ日和のエピソードとして見てみたい。
無茶振り。
芭蕉さんがヘンな句連投しそう。
お部屋の中。
残念ながら立ち入ることはできないのですが、
細道の絵巻の一部もありますね。
嵯峨日記、この場所で書いてたのかなあ芭蕉さん。
と思ってちょっと調べてみたら、
”現在の庵は後年に再建されたもので、去来が使用していた当時のものとは場所も異なる”
とのことです。
残念。まあ、よくある話だよね。
本能寺とかも昔とはだいぶ場所違うもんね。
狭い敷地内にたくさんの句碑があるんですが、
芭蕉さんのものはこちら。お庭の片隅にありました。
書かれているのは
「五月雨や 色紙へぎたる 壁の跡」
という句です。
これが落柿舎での代表的な句のもよう。
芭蕉さんが落柿舎に親しみ、くつろいでいる様子がうかがえるとか。
ご朱印もらっときました。
柿のイラストがかわいい。
そしてこの落柿舎の目玉の一つ(と私が勝手に思っている)、
「俳句みくじ」。
意気揚々と引いてまいりました。
清瀧や 波にちり込む 青松葉
情景が鮮やかに浮かんでくるいい句だな~~って思いました。
「波にちり込む」っていう言い回しが好き。
こういう繊細な言葉遣いを見るたび、よく思い付くなァ……って思います。
これ、芭蕉さんの人生最後の句らしいんですよ。
てっきり「旅に病んで……」の句が最後かと思ってたんですが。
すごいものを引き当ててしまった。
裏面には英訳や解説。
当然っちゃ当然なんだけど、
俳句って英語にしちゃうと「うん!そうだね!」(完)って感じになるよね。
どうしても雰囲気が出ないというか。
おみくじ結果としては「吉」だったんですが、
もし凶や大凶があるとしたら、どの句が宛がわれているか気になりますな。(駄句の出番)
2度目以降の訪問についても追々まとめる予定です~。